011.「春一番星」
ついに博士は人間のあたらしい感覚を発見した。
これは人類にとっての大ニュースである。
朝一番の自分のオナラをもれなく食べれたときにそれは偶然舞い降りた。
ただこの感覚をどう言葉にすれば
みんなに伝わるのか決めかねているところである。
味も、色もない。熱くも、冷たくもない。
イライラも、ソワソワも、ドキドキも、ウキウキもしない。
おもしろくもなんともない。
でもすこし心地よいような気もするような。
カワイイような、鼻につくような。
桜の花のような香しさもあるような。
「きゃざわしい」でも、「ととるい」でも
「じゅわがしい」でも「ぷらい」でもない気がする。
もちろん「ただただクサい」でもない。
すこし分かったのはこの感覚はどうやら青春に近いようだ。
春ですね。
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